普通に販売されているものでは、濃度的に同等の効果を期待するのはむりです。成分のアザディラクチンはアメリカでは農薬になっていますが、効果原理も違うので有機リン系とは効果もやはり違います。ニームの成分であるアザディラクチンは昆虫のホルモン様物質で、昆虫体内でホルモンのように振る舞います。これによって昆虫の生理をかき乱し、キチンの合成を妨害して脱皮を失敗に終わらせ、死に至らしめます。原理上、昆虫が脱皮するまで死ぬことはありませんから、効果がでるまで時間がかかります。よく忌避作用うんぬん言われますが、正しくは効果が遅いということですね。農薬のIGR剤と同じ効果原理で、有機リン系のような即効性はありません。ちなみにニームが環境に優しい的な事を言われますが、原理から甲殻類に対して毒性を持ちます。自然の水辺が近い場合は使用に注意が必要な資材ですね。また、ミツバチの幼虫にも花粉を介して悪影響が出るようです。
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